ガンスリンガー・ガール

■1巻
うっわ、この絵でこの設定、そりゃエグイでしょ。
ってのが読後の第一印象。
絵はすっごくかわいい。「萌え」人口にすごく受けそうなタッチ。
でも、このどっちかと言えばあっさり風味の絵で、こんな嫌な設定の話を描くか、普通。
だって、
「国中から集めた『障害者』に機械の体を与え、『洗脳』を施して、政府の汚れ仕事をさせる」
って、あたりまえの倫理観を持っている人間なら、眉をひそめないか。
このミスマッチのアンバランスさが、この作品の恐ろしさと言いようのない虚無感を引き立てている。
黒くはない。だけど、限りなく暗い灰色の中でもがいているような閉塞感。
(ここから先、超ネタバレのため反転)
先天性の全身麻痺患者だった少女が、機械の「義体」を与えられ、毎朝自分の体が思い通りに動くことに喜びを覚えるのは当然だ。
そして、親からも愛を与えられなかった彼女が、たまたま知り合いになった男の子に好意を寄せられ、「もし私なんかを好いてくれる人がいたら幸せだな」と感じるのも分かる。
でも、「仕事」の際に彼に現場を見られ、彼女は悪意のかけらもない、一片の曇りもない笑顔を浮かべながら、「ごめんね」の一言と共に彼を射殺する。
翌日。彼を射殺したことをまったく悔いも、思い起こしもせず、彼女はいつも通りに自分の体がちゃんと動くことを確認して安堵を覚え、満足する。
単純に「萌え」対象としてこの作品を捉えることは簡単だけど、この作品の持ついびつさに気づいておかないと、後でものすごいしっぺ返しを喰らわされるような気がする。
今後の動向を要チェック。
「電撃大王」を侮ってたよ。今、あの雑誌でこれだけ力のある話を描ける作家なんていないと高をくくってたので。(失礼)
■2巻
恐! アニメ化。
それはそうとクラエスぅぅぅー!! あんた何て哀しい子なんだ(⊃дT)
2巻目に入り、ほぼ義体の子が全員出揃ったのかな?
10人近くいるはずだけど、他の子は片鱗も出てこないし。
このまま行くんだろうか。
いよいよ物語がカタストロフに向かってゆっくりと進み出しているような。
この話、きっとハッピーエンドはありえない。
衝撃のラスト、ってのでもないだろうけど、きっと読む者が沈鬱な気分に陥るような、ざらついた終わりを迎えるような気がしてならない。
そして、読者サイドもそれを望んでいるような。(私だけか?)
一つのエピソードが綺麗に、明るくオチればオチるほど身構えなければいけない気分にさせる、静かな迫力に満ちた作風は大変に好み。
この先、どんな展開を迎えるのかは想像の余地もないけれど、ガッチガチに防御を固めておかないと、あっという間にノックダウンさせられる予感。
常につきまとうこの不安感は決して不快ではなく、じんわりとした快感ですらあるのだけれど。
……って私ゃマゾかい!!
ちなみに私はトリエラが一番好き。かわいいv