虹のつばさ

新書版 文庫版
……俺様久しぶりに大失敗。とても値段分(¥940)の内容であるとは言い難い。
誤解無きよう言っとくと、私、赤城氏の作品そこそこ読んでます。
時折書き急いでるな、と思う箇所がいくつかあるけど、総じて分かりやすいエンタテインメントでさらっと読めるし、読後のザラザラ感が少ないので、疲れてるときとか良い感じ。

が、しかし。今作はとてもじゃないが斬らせていただきます。

盛り上がらねぇ。

最初っから最後までぼへーっと話が進み、ぼやーっと話が終わる。
血湧き肉踊る冒険活劇を期待した私は、肩すかしをくらった挙げ句に頭から床に突っ込んだ。
それくらいの平坦さだった。

だいたい、主人公が誰なのかいまいちはっきりしないし(たぶん少年なのだが)、そのわりに活躍の度合いが少ない。
ヒロインである王女もキャラ造形が弱く、ありがちなただのおてんば姫でしかない。
謎の風来坊ミッキィも、こういうおいしい設定でありながら、ちっとも格好良くない。

(´・ω・`)ショボーン(´・ω・`)ショボーン(´・ω・`)ショボーン

悪役も、ただの電波野郎と、暗い復讐に燃える冷徹な元同僚、という超ありがち設定。
そこには何の魅力的な味付けもされていない。先が読めすぎる。緊迫感がない。
「どうせ(主人公一行は)助かるんだろー」と、分かってはいてもハラハラドキドキさせる力がまったくもって皆無。
そこを力ずくにでも物語世界に引き込むのが作家の力量というものだと思うのですが如何。

同じような舞台設定、キャラ設定なら、田中芳樹中期の名作「アップフェルラント物語」をオススメします。
実際、びっくりするほど近い雰囲気を持っておりながら、作品の出来は全然違う。
(↑パクリじゃないよ。この二人は同じ事務所で仲がよいので、たぶん今作はオマージュであろうと思われます)

とりあえず、これは本棚には置いておけない。
次の機会に売らせていただきます。合掌。