ふぁみこん昔話 新鬼ヶ島
コマンド総当たり型正統派AVG。
総当たりのわりにうっかり選択をミスすると簡単にあの世に逝ってしまったり、意外と一筋縄でいかない手強いゲーム。
こんな風に書くと誤解されがちだが、AVGとしてはすごく良くできている。
日本の昔話に題材を取りつつ、デフォルメされたキャラたちが繰り広げるファンタジックなストーリーは今でもかなり読ませる。
ほのぼのとしていながらも緊迫感があり意外な発展を見せる展開や、変な片言英語を話す金太郎(でもキーパーソン)など見所もたくさんあり、昔のゲームにありがちな即死&ハマリさえ改善すれば、今でも十二分にプレイするに価する。
しかも、かつて「EVE~burst error~」で話題になったザッピングシステムが、すでにこの作品でその片鱗をみせていることも驚き。
この作品を名作たらしめているのは、すべてが昔話特有の「めでたしめでたし」で終わるわけでなく、今までプレイした中でも心に残る、FC史上屈指と信じる切ないエンディングがあればこそ。
「泣き物」には当時からかなりスレた中学生だった私だったが、これには胸を打たれた。
これだけの物語が8ビット機、前後編合わせてもたった200キロバイト程度で表現できる、ということが今のゲーム事情を考えるととても信じられない。
人の心を打つのに余計な装飾は不要、ということを身をもって教えている名作。大好きです。