俺の屍を越えてゆけ

私がコンシューマーで最も愛するゲームデザイナー、枡田省治氏の作品。
この人の何が好きか、というと、

シナリオがすっげーえげつないこと。(注:めちゃめちゃ誉めてます)
そして、そのシナリオがあからさまにエロいこと。(注:かなり誉めてます)
戦闘ルーチンの戦略性が妙に高いので、色々と小ズルイ手を使うことができること。

案の定この「俺屍」、上記2点において、今までの桝田作品の集大成といえるくらいエグイ作品に仕上がっております。
実際、私がこのゲームを買ったのは2001年7月のことだったのだが、おかげさまで7月中はマイ「俺屍」ブームが到来。
他のことには一切手を着けず、毎日毎日俺屍ばかりやっていたため、7月中はほとんど日記すら書けずじまいだった。

さて、一応ゲームのご紹介。

一見オーソドックスなRPGです。紹介終わり。<おい

んじゃ、何がキテるかと言えば、シナリオ。
何せこのゲーム、主人公は親の仇である大ボス朱点童子に呪いをかけられていて、2年間しか生きることができない
ドーピングアイテムでどんなに延命しようとも、どんなにスーパーキャラに育てようとも、確実に2年であの世に逝っておしまいになります。
思い入れもへったくれもあったもんじゃない。が、裏を返せば、昨今ありがちな「キャラゲー」ではない、ということ。

そして、ゲームの目的は、と言えば。

朱点童子を倒せ! 終わり。<おい

この目的を果たすためなら、どんな道程を経ようとも、どんなやり方をしようとも、一切がユーザーの自由
お使いイベントも、シナリオ重視RPGにありがちなフラグ立ても一切なし。
はっきり言って、「四角い会社」とかのRPGで育った若手ゲーマーは、プレイすれば混乱するかもしれない。
自由度が高い、ということは、自分で秩序を作らなければならない、ということなので。
が、このゲームは、その秩序を自分で生み出すことが面白いのだ。

例えば、家系の管理。
2年で死んでしまう設定なので、放っておくと当然家系が断絶してしまう。
そこで神々と交神し(要するにアレなのよ。この辺がエロい)、新しい子供を生み出すことができるのだが、神々には地水火風の属性があり、それぞれに能力差がある。
当然、遺伝システムもあり、潜在的な能力値をさらに高めるような交神相手を選ばなくてはいけない。
職業も選択でき、それぞれに奥義がある。が、これは一子相伝で、たった一人にしか受け継ぐことができない。
結果、
「コイツの方が能力値が高いが、どうしてもコイツを伝承者にしたい」
などと、非論理的で、そのくせやけに現実味を帯びた親バカな命題が発生したりもする。

ちなみに私の家系は最初水属性だったのだが、最終的には攻撃力重視の火属性になり、
「広範囲&攻撃力重視=並みいる敵は力ずくでなぎ倒して進むぜオラオラ道を開けろパーティ」
に仕上がっていた。(悪役だよこれじゃ……)
さらに、なぜか女系一族のようで、やたらと女性キャラが強かった。

というわけで好き勝手にゲームを進めていくと、中盤で一度朱点童子を倒す流れになる。

ここからがまた桝田節お得意のえげつなさ大爆発のシナリオ展開。
善と悪、の単純な二元論が崩壊するカタルシス。泥沼の人間関係。
これでもか、なくらいキレたセリフと皮肉に満ちあふれた設定。ナイス、ナイスです~~~!!

ラスボス戦も大方のユーザーの予想通り(?)エグイ。の割に、エンディングはあっさり普通だったりもする。
だが、ここでいささか拍子抜けしていると、いざスタッフロールが流れ始めたときにとんでもない衝撃が。

結論:あのスタッフロールを見ずして、俺屍を語る無かれ

私が今までプレイしたゲームの中で、間違いなく強烈なスタッフロール度No.1。
これを見るためだけにでも、俺屍をプレイする価値あり。