首都高バトル

ちょっと変わったレースゲー。
舞台は夜の首都高。自分同様、ライバルも周回しているのだが、それを見つけてパッシングすればバトル開始、となかなかに挑発的なゲーム。
しかも、停止して同時にスタートを切るのではなく、車を流したままバトルに突入するのでリズムが崩れない。
バトルの勝敗はSPゲージという、いわゆる対戦格闘ゲームにおける体力を削ることで決まり、これが奥深い駆け引きを生み出している。
ゲージの残量がある限り、抜きつ抜かれつ、相手をブロックし、対向車やカーブを避け、非常に熱い戦いが楽しめる。
ブッちぎったときは爽快感を、相手のテールランプが遠ざかっていったときは無惨な敗北感を、それぞれ臨場感を持って味わえるシステムだと思う。

バトルに勝てば、ポイントが貯まり、車を買い換えたり、チューニングしたりできるようになる。
台数は少ないものの、実車をモチーフとした車が登場するので、車好き各位はお気に入りの車でブッ飛ばすとよろしい。
もちろん私はR32でやりました。

時速200Kmの疾走感もよく出ており、画像も非常に綺麗。
早すぎて、先行車が見る見るうちに近づいてきて避けきれないくらいだ。
操作にややクセがあるのが難点だが、何度か周回するうちに自然に身に付いてくる。
私は走ったことがないので分からないが、この首都高の再現具合も、かなりいいレベルだとか。

ちなみにこのゲームで私が特に気に入ったのは、「人の気配が薄い」こと。
ライバルたちも名前とプロフィールだけは出てくるが、ビジュアルは出てこない。
車をカスタマイズするときも、余計なキャラは出てこない。
あくまで車と、走ることだけがすべての何ともストイックなバトルレースゲーム。

探偵紳士DASH!

菅野さーん、もうシステムが古いっすよー(泣)
シナリオは相変わらず好みなのに……。
「エクソダスギルティ」以来の菅野作品、18禁「不確定世界の探偵紳士」からの移植作。
何でタイトル変えちゃったんだろ? 原題の方が格好いいのに。

それはそうと、やはり元が元だけに、女性キャラとの絡みが不自然きわまりない。
おい、そこはやっちゃってるだろ、という場面でも、会話とかブラックアウトでごまかしてるもんだからイマイチ盛り上がりに欠ける点は否めない。
だーかーらー18禁→コンシューマーはダメだって言ってるのに。

が、そこは菅野節。
主人公はあくまで頭が良く、格好良く、脇キャラは一癖も二癖もあり、と物語世界へ誘い込む求心力はさすがの一言。
一見バラバラのピースが、中盤以降後半にかけて一つに収束し、過去から現在へ続いている大きな事件へと繋がっていく様は圧巻。
もう何度も見せられてきた手口なのに、その語り口の巧妙さゆえに、またまたあっさり引き込まれてしまう。
さらりと扱われているエピソードが実はかなりの伏線だったり、キャラの口から語られる何気ない一言が、後々深く胸に残ることとなったり、油断も隙もない、読み飛ばし不可のシナリオ展開。

で・す・が。
とにかく、システム周りが古くさすぎ
フラグ立ては相変わらず厳しいし、菅野作品おなじみの「コマンド総当たり」は基本中の基本であるとして、今回は移動の際に時間の概念があるため、うかつに無駄足を踏むと、探偵の報酬額がもらえなくなる。
この、「次に行くべき場所」のヒントが分かりにくく、または提示されず、結局プレイヤーは行ける場所を総当たり。
さらに、移動も段階を踏む必要があり、目的地へ一回の操作で到達することができない。

こういった箇所は、昔のAVGでは確かに当たり前のシステムだったけれども、ゲームは時代と共に進化するもの
プレイヤーが快適に操作できてこそシナリオに没頭できるのだから、そろそろ徹底的に改良してほしい。
頭をひねらなけりゃ解決できない謎は、ゲームとして冴えてると思うんだけどね。

それを除けば、終盤、展開がちょいと急ぎすぎたぐらいであとは及第点。
相も変わらずお子様には分かりにくく、しかも完全無欠のハッピーエンドは絶対書かない人ですね。
だから好きだけど。

せつないエピソードが多めなので、ハッピーエンド主義者の人は避けるが良。
菅野ファン、シナリオ重視のゲームファン、「人死にOK」の人、昔風味のAVGが好きな方はどうぞ。