ゼルダの伝説 風のタクト

何も言うことはない。ただ、「すっごく楽しいゲーム」だということ以外は。
私と同年代、もしくはそれ以上のFC世代の人なら分かってくれるはず。

  • 解法を探す楽しみ

  • 試行錯誤するドキドキ感

  • どうしても解けなくて、後回しにする際の悔しさ

  • 後ではたと解法に気づいたときの震えがくる快感

  • ゲーム仲間と情報交換、苦労話をするときの連帯感

  • 知らなかった情報を目の当たりにしたときの驚愕

  • 「これに気づくなんて俺様天才、フフフ」と思わせるバランスの良さ
  • すべて、このゲームの中にあります。
    超親切なバレバレヒントも、寄り道も許されない一本道のシナリオも、お仕着せがましい演出もない。
    ただ、与えられた場で好きなように、満足のいくように遊べることの幸せ。

    「これがゲームだ」とGCからの新規ユーザーに見せつけることができるクオリティに仕上がっていると思います。
    そういう意味ではGCの牽引ソフトとしての役割を十二分に果たしていると思うが。

    ただ、「手応えがぬるい」「ボリューム不足」という生粋のゼルダプレイヤーの声もまた事実。
    しかし、ここまでぬるいゲームに仕上げなければいけなかったのは、そういうユーザーしか育ててこられなかった業界の姿勢にも問題があると思うが。
    これ以上の難易度にしてしまうと、あるレベル以上のユーザーからしかの支持を得られなくなってしまう。
    今のぬるいゲームに慣れた世代は特に。
    他にやるべきゲームが山積みになってるんだから、いくら面白くても、辛い思いをしてまでエンディングまでプレイしようとは
    思わないだろう。
    ちなみに私はアクションゲームが苦手なので、ちょうどいいぬるさだった。
    (だってディスクシステムの「リンクの冒険」なんて、難しくて鼻血が出るかと思ったよ……)

    「ボリューム不足」の点も然り。
    総プレイ時間が100時間を軽~く超えるような大作、社会人の皆様はやりたいですか?
    私はできれば避けて通りたい。聞いただけで泣きたくなってくる。
    生粋のゲーム人間で、寝る間を惜しんでゲームしちゃうような私でさえこうなのだ。

    私だって、一日十数時間もゲームできたらいいな、とは思う。
    何にも考えず、黙ってゲームの世界観に浸れたらと思う。
    だが、「学生」と「社会人」の間には「自由時間」に差がある。こんな生活は絶対に無理だ。仕事に支障をきたす。
    だから、ちょっと思い立ったとき、ほんの数時間だけゲームの世界に没頭できる、今回の、
    1ダンジョンクリアまで2時間前後方式」
    「ミニシナリオ・ミニイベント分布方式」
    はありがたかった。
    「次はここまで攻略したら止めよう」とキリも着けやすいし、「ダンジョン攻略するまでの時間はないな」と思ったら、手近のミニイベントやハートのかけら集め、宝のサルベージをする手だってある。
    このミニイベントはかなりの数が用意されてあるし、決してボリューム不足ではないと思う。
    確かに、エンディングまで一直線に進んでしまえば「えっ? もう終わり?」と思ってしまうのは仕方ないが。
    ゼルダの真髄は、

    「右往左往すること」

    だと思うので、キョロキョロよそ見をしながら、あっちこっち探索して歩くプレイスタイルをお勧めします。
    クリアの気配が近づいてきた私とMは、どうしても終わりたくなくて、ムダにあっちこっち遊び回りました。
    15パズルなんて2周しちゃったよ……(私が)

    ただ、最後のトライフォースのマップ集め&トライフォース集め、海上の移動が少々だるい
    この点でちょっとテンポを落としてしまったのが残念。
    せめて「トライフォース集め」にはもう少しダンジョンやイベントを追加してもよかった。
    水没したハイラルを心ゆくまで探索したかった……。

    今回は前作の「時のオカリナ」に比べると、ずいぶんとダンジョン数や難易度が低いので、前作プレイヤーである私が拍子抜けしてしまったのも事実です。
    「時オカ」はまさに七転八倒したよ……。
    でも、プレイしておいて良かった。「時オカ」プレイ者はよりいっそう楽しめる仕掛けがちらほらと。

    絵に関しても色々言われているが、やってみると全然気にならない。
    私も始めCMを見たときは、「何だこりゃ? 変な絵。今回の『ゼルダ』はとうとうダメかもなぁ」と嘆息したのだが。
    意外や意外。実際プレイすると文句のつけようのない万人向け。
    ちょっとした仕草や表情がすんげーカワイイです。

    特にマコレが。

    もうとにかくマコレ萌え。
    主人公の後を「勇者サマ~」とか言いながら一生懸命ついてくるあたり、このゲームの主人公はマコレですか?
    と私とMは壮絶な誤解。
    「風の神殿」から出たくなかったよ!!(⊃дT)
    「ゼルダの伝説外伝 マコレの冒険」を出してください>任天堂
    (無茶言うな)

    ……すいません、取り乱しました。
    とにかく、これのためにGC買っても損はしません。
    むしろ、「選択肢付きCG集」みたいなゲーム買うよりこっちを買え。

    既「ゼルダ」プレイヤーは悩みどころだが、私はプレイしてもいいと思う。
    要所要所の演出や謎解きには、やはり変わらぬ「ゼルダ臭」がするので感慨に浸れます。
    というわけで、当サイトには珍しく万人向けの一本をお勧め。

    天外魔境II MANJIMARU

    ……はっきり言おう。

    伝説壊しちゃったね。

    こうじゃない、こうじゃないんだよ、天外IIは!!。・゚・(ノД`)・゚・。
    中途半端な3Dマップもいらないし、タコ殴りで勝てる軟弱な戦闘バランスも違うんだ。
    遊び心に満ちたメッセージと、思わずぎょっとするほど悪趣味でえげつない(←誉めてるんだよ)表現は、やっぱり天下の任天堂チェックの前に敗れ去ってしまったのですね……。
    (前作プレイ者の方へ:(ネタバレ危険!→)絹の例のシーンは全面的に変わってます。やっぱり吹雪御前の腕ちぎれタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!は無理だったらしい)

    「人肉切り包丁」が「肉切り包丁」に変わっていたし、人間食った、と思わせる表現も変えてある。
    (人食いの話はPCE版レビュー参照のこと)
    でも、こういう表現の規制は業界の現状を考えれば仕方のないことなので目をつぶることにして。

    一番許せないのは、移植に際してのスタッフの気合が全然見えないこと。
    中途半端に手を加えたばかりに、取り返しのつかない有様になってしまったのを、気付いているんだろうか。

    まるでSFCかと疑うかのようなしょぼいグラフィック、昔のセル画にCGソフトで背景を足しただけのようなムービー、
    2D用にきちんと考えられていた配置だったのに、3Dにしてしまったせいで見にくくなったマップ、
    変更できないメッセージスピード、リマスタリングしたはずなのにひどい音割れのするサウンド、
    そして、戦闘システムの改悪
    いったい私はこの移植の何を誉めればいいのか。値段の安さだけか? 音楽の良さだけか?

    やっぱり、一度完成された物に手を加えることは諸刃の剣なわけで。
    DQシリーズのように、製作者である堀井雄二氏自らがバランスを調整するくらいの覚悟がなければ、安易に移植に手を染めるべきではないと痛切に思った次第です。

    やっぱり天外IIは、枡田省治氏のシナリオ、岩崎啓真氏の演出、開発のアルファシステムの3本柱が絶妙なバランスを取っていたからこその名作なわけであり。
    一つ以上欠けた上に、明らかにスタッフが力量不足(それともやっつけ仕事なのか?)で、もう本当にただのRPG以下の時代遅れなRPGでしかなくなっている。

    正直、悲しいです。
    今まで天外IIをプレイしたことがない人に勧めようと思っても、
    「だって、リメイクあんまり評判良くないよね。本当に面白いの?」
    と言われたら返す言葉がないので。
    PCEより、GCやPSの方がずっと知名度が高いのは当たり前で、この先、絶対こういう場面に出くわすと思うから。

    とりあえず、これだけは言っておく。

    これから天外IIプレイする(しようと思ってる)人へ。

    今からでも遅くないから、中古屋行ってPCEーDuOと天外II買ってきなさい。

    その方が、結果的には絶対にいいから。

    ちなみにこの移植、点数付けるなら60点。
    その得点の大部分は、やはり変わらず面白いシナリオの妙と懐かしさ。音楽の良さ。
    移植で評価できる部分は……残念ながら私には見つけられなかったよ。