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ピカチュウげんきでちゅう

……そこ、モニターの前の君。
血迷ったなこのアホ、とか思ってるんじゃない。
実は意外と楽しいんデスよこのゲーム。いやマジで。

恥さえ捨てればな。

家族と同居で、部屋に踏み込まれる可能性のある人は絶対にやっちゃなんねぇ。人格疑われること間違いなし。
私なんかまだ女だから「いやーんピカチュウかわいい」とか言ってればごまかせるけど(それでもかなり無理がある)、10代半ばより上のボーイズが一人部屋の中でピカチュウに向かって話しかける姿は、「シーマン」をプレイするより悲しいものがないか?

ゲーム自体は、メインのストーリーはあるものの、基本的には「ピカチュウと遊ぶ」ことを前提に作られた、意外にゲーム性の高いミニゲームの集合体となっている。
朝起きたらその日一日をどこで過ごすか決め、ピカチュウと一緒に魚釣りをしたり、宝探しをしたり、森を探索したり。
ピカチュウはこちらの話しかけに応じてリアクションを変え、そのかわいい仕草を見ているだけで結構満足。

当初危惧されていたマイクの認識率もかなり高く、この点はストレスを感じないようにきっちり作りこまれている。
安易なキャラクターゲームではなく、そのキャラに最も合ったシステムを用い、音声認識という機能をあますところなく活用した、優秀なコミュニケーションゲームに仕上がっていると思う。

でも、全体的にゆったりしたテンポなので、気が短い人は要注意。
「ドクターハウザー」ですらクリアした神、友人Yはこのゲームを30分で放り出した。
また、「ポケモン」未体験者は少々キツイかも。
ゲーム内には様々なポケモンが出てきてミニゲームの主役になっていることもあるし、自宅で遊べるミニゲームの「ポケモンシルエットクイズ」が全然分からなくて泣く羽目になると思うので。(私だよ……)

ちなみにこのゲーム、知らない人が多いけどちゃんとエンディングがあります
それがまた結構いい話で。泣かせるんだ、これが。

その愛らしさとイヤミのないかわいさで、万人に人気のあるピカチュウ。
多少の無理には目をつむらせてしまう力のある「ピカチュウ」というキャラをこの実験作に持ってきたところが、開発メーカーのアイディア勝利だと思います。チャレンジ精神に◎。

ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者

すごく怖い。
「バイオハザード」も全然平気な私が思わず飛び上がるほど怖いと思うのは、これとFC「スウィートホーム」だけ。
(「スウィートホーム」は映画はトンデモ状態だったが、ゲームは心底怖かった)

要するに、あまりに描き込みがリアルすぎれば、かえって想像力の働く余地が減ってしまうと思うのですよ。
だから、当時のドット絵で見せつけられるこの横溝正史的な物語は、その不気味な舞台設定もあいまってマジ怖い。
無駄にミステリ・ホラー好きなもんだから、脳内補完がされることされること。
さらにそれに呼応するかのように次々と起きる殺人。予期せぬ展開。不安感を煽るBGM。
容量的には相当苦しいだろうに、限界ギリギリまで詰め込んだと思われる練られたシナリオ、そして明かされる意外な犯人。

決して夜中に一人でやってはいけない。
心臓発作を起こしても、当方一切責任を持ちませんのでそのおつもりで。

ふぁみこん昔話 新鬼ヶ島

コマンド総当たり型正統派AVG。
総当たりのわりにうっかり選択をミスすると簡単にあの世に逝ってしまったり、意外と一筋縄でいかない手強いゲーム。
こんな風に書くと誤解されがちだが、AVGとしてはすごく良くできている。
日本の昔話に題材を取りつつ、デフォルメされたキャラたちが繰り広げるファンタジックなストーリーは今でもかなり読ませる。
ほのぼのとしていながらも緊迫感があり意外な発展を見せる展開や、変な片言英語を話す金太郎(でもキーパーソン)など見所もたくさんあり、昔のゲームにありがちな即死&ハマリさえ改善すれば、今でも十二分にプレイするに価する。
しかも、かつて「EVE~burst error~」で話題になったザッピングシステムが、すでにこの作品でその片鱗をみせていることも驚き。

この作品を名作たらしめているのは、すべてが昔話特有の「めでたしめでたし」で終わるわけでなく、今までプレイした中でも心に残る、FC史上屈指と信じる切ないエンディングがあればこそ。
「泣き物」には当時からかなりスレた中学生だった私だったが、これには胸を打たれた。
これだけの物語が8ビット機、前後編合わせてもたった200キロバイト程度で表現できる、ということが今のゲーム事情を考えるととても信じられない。

人の心を打つのに余計な装飾は不要、ということを身をもって教えている名作。大好きです。

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