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CHAOS;HEAD

シナリオ音楽演出システム総合評価オススメ度
71中高生限定
★★★

主に悪しき意味で、全年齢で出した意味を理解しました。
少なくとも、思春期もモラトリアムも大幅に通り越して一回転くらいしちゃってる私ではついていけません。
大人には向かないよ、これ。
残念ながら、18歳以上の人間の鑑賞に堪えうるだけの質を有した作品ではないので。
コンシューマーギャルゲ界の雄であった元KIDのスタッフが集った5pbと、エロゲ界の異端児であるニトロが組んだ作品なんだから、もう少し質の高い物が出てくるんじゃないかと期待したのですが。
正直、非常にがっかりです。
エロは当然なし、グロは15歳以上推奨レベルのものでしかなく、頼みの綱の音楽も歌以外はそこそこ。
CGや演出は頑張っているんだろうけど、残念ながら突出したものなわけでもない。
燃えもないし、萌えも意図されているほどのものは感じられず。
完全に、コラボが裏目に出ちゃってるとしか思えない。

絵はメモオフシリーズで非常に人気の高いキャラデザ・原画家の方らしいのですが。
(残念ながらメモオフシリーズは未プレイのため、あくまで一般論として↑)
刺されるのを承知で言っていいか。

体のバランス、おかしくない? 頭でかすぎだと思うんだけど。これ何ていたる?

確かに首から上はかわいらしい絵なのだが、その下に付いてるボディとのアンバランスさが気になって、作品世界に集中できないのですよ。
その首から上にしたって、特にオリジナリティがある絵でもないし。(この業界に溢れる亜流323絵に近い)
それに、枚数的にもずいぶんと寂しい気が。人気絵師を登用してるはずなのに、何だこの少なさは。
立ち絵は表情が細かく変わるので満足感があるのだが、肝心のイベント絵が少なすぎる気がする。
塗りはさすがに丁寧で言うことなしですが。
また、背景も、実際の渋谷に相当綿密な取材をしたのであろう細部に渡った作り込みで、建物の名称や広告といった随所に遊びが見られ、小ネタを探すのも楽しい。
(私は先日渋谷に行ったばかりなので、見覚えのある建物が結構あって楽しかった)
あと、主人公の部屋のフィギュア、出典全部分かってすいません。ふひひ。(←ダメ人間)

音楽はいずれのブランドも一家言ある同士なだけにさすがにそつのない作り。
ただし、演出なのかは分からないが、BGMのない箇所がかなりある。
鳴らせばいいってもんじゃないですが、鳴らなさすぎだろうと思うのですよ。
せっかくこの面に関しては、他ブランドよりもアドバンテージを持っているというのに。
OP・ED・挿入歌の出来はどれも非常に良く(5pb×ZIZZなんだからある意味鉄板)、いとうかなこ・榊原ゆい両氏に歌わせる豪華っぷり。
ゆいちゃんってこういう歌も歌えるんだね。ちょっと見直しました。いや、元々結構好きではありますが。
今までは出演作品のせいか、かわいらしいかちょっとはっちゃけ系、またはしっとりめの歌しか聴いたことなかったので。
ただ、一つ言わせていただければ作中のこのバンド、パンクじゃないよね?

キャストの豪華さにはもう文句の付けようがない。
端役に至るまでほぼ全員、第一線級の実力・ネームバリューを持つ声優陣。
特に、主人公のキモオタを完璧に演じ上げた吉野裕行氏は賞賛に値する。ナイスキモオタっぷり。
こういう、格好良くも見どころがあるわけでもない、むしろ難のあるキャラは非常にやりずらいと思うのだが、彼の演技は図抜けて光っていた。
正直、よくここまでオタっぽい喋り方を研究したなぁと余計な感心をしてしまう。
実際、あんな喋り方のオタクは絶滅寸前だと思う(思いたい)のだが、まさに記号化したオタク像そのまんま。
あとは、優愛役のたかはし智秋氏も素晴らしかった。演技って、瞬時にしてああも切り替えられるのですね。
そういう中の人の頑張りに対して、キャラ自体はどれも影が薄く、正直言って主人公以外ほとんど印象に残らない。
このキャストに対して、これはちょいと失礼極まる仕打ちではないかと思うのですよ。

演出は所々にムービーが入り、多彩なエフェクトも駆使した豪華なもの。
また、用語解説も用意されており、オタク業界では基礎知識レベルの用語から、作品世界独自のものまで収録されている。
主人公がいったい何を言ってるのかさっぱり分からん、というオタク初心者のプレイヤーは参考になさるがよいかと。
(しかしそういう人には、この作品のキモの部分を理解できづらいんじゃないだろうか)
システムはニトロスタンダード。過不足はないが、特別使いやすいわけでもない。
また、いつものニトロらしく、プレイするには相応のスペックを要求されるので、推奨スペックは必須かと。
あと、搭載されている「妄想トリガー」というゲームシステムだが、これが曲者。
作中、かなりの頻度で出てくるのだが、既読スキップをかけると、このトリガーもスルーされてしまうという弊害が。
おかげで2周目以降が非常に苦痛。何でスキップ中でも画面に張りついてなければならんのだ。
それに、このシステム自体も、別段特筆するほどのことでもなく、ただの選択肢と変わらない。
余計な真似はしなくていいから、どうして普通のAVGとして出してくれなかったのか、非常に悔やまれる。

さて、シナリオですが。
ニトロのライターでない人が、無理にカラーを合わせようとするとこうなるのかな、という典型的な失敗例。
完全にしくじったラノベです。アイタタタです。オタ歴が長い人・それ相応の年齢を重ねている人には向きません。
全体的に、「あーあーそういう設定あるある」臭が漂いまくり、オリジナリティは皆無。おかげで高揚感も一切なし。
それこそ、完全に中二病設定。しかも、大人が喜べるレベルの中二病じゃなく、本気で子供の戯言レベル。
だから、まだ経験の少ない若いオタクなら楽しめるかもしれず。それがいいか悪いかは分からないけど。

小難しい用語や理論を用いて、いかにもオタ好みの展開を用意したつもりなのだろうが、都合のいい部分だけをあちこち継ぎ接ぎしたような印象だけが強くて説得力に欠ける。
全体的に締まりがなく、散漫で、まるで酩酊感のないメタ小説を延々と読まされている感じ。
そうして導き出された結論が、「僕はここにいてもいいんだよね」的な底の浅い自己肯定。今更自分探しかよ!!
あまりにもこっ恥ずかしい! 大人には恥ずかしすぎて耐えられないよママン!!
……と、赤面した挙げ句に薄ら笑いがこみ上げてくるようなポエムっぷりなのですよ。

おまけに、小ネタなのかマジなのか判断しづらい部分で語られないことが多すぎて、本当にこれで終了なの? とスタッフロールが流れた後でも疑ってしまうほど、未解決の謎が多すぎる。
グラジオールは? 300人委員会は? 人類牧場化計画って何よ? 七海と優愛はどうしてディソード出せたの?
そもそも、一連のニュージェネ事件は、真の目的のために本当に必要なのかすら怪しくないか?
黒幕は、主人公の落書きをいったいどこで手に入れたの?
どうして国を揺るがすほどの大騒ぎをした挙げ句、エピローグも後日談もないの?
重箱の隅をつつくまでもなく、ざっと挙げただけでもこれだけ未回収の伏線がボロボロと出てくるのは、さすがにどうかと思うのですが。

ヒロインは数ばかりいるものの、皆ほとんど電波だし、影も薄くて魅力もない。ぶっちゃけ存在意義皆無。
せめて各ヒロインごとのルートがあれば違ったのだろうが、残念ながら今作は一本道シナリオ。
しかも、その中でも特に見せ場があるわけでもない。
とあっては、本気でこのキャラ達の存在意義を問われても仕方ないかと。

ニトロ臭を出すためか、最後にちょっとだけバトルシーンがあるが、やはり書き慣れてない人が無理をするものではなく、到底燃えることなどできない代物。
たった今思いつきました的な後出しジャンケン風味のバトルのため、全然盛り上がらない。
そもそも、妄想で戦うことができるのなら、剣いらないんじゃね?
そういう、せっかく作った小道具の存在意義を自ら危うくするような設定を持ち出してくるもんだから、その粗が目立ちすぎて物語にまったく集中できなくなる。
元々、求心力のある物語でもないのに、余計なところで気を削がれるのでプレイ中はかなり退屈。
むしろこの設定、18禁でエログロ取り混ぜきっちり作ったら結構面白かったかもしれないな、と残念でなりません。
何が苦手って、お子様の自分探し物語ほど薄ら寒いものはない。

そんなわけで、普段のニトロ作品を期待している人、元KIDファンの人、いずれにもお勧めできかねます。
これは完全に合体事故。できるならなかったことにしてほしい。
むしろ、それぞれが別々に同じ設定で作品を作ったら、どちらもそれなりに評価できるものになった気すら。
俺つい最近オタクになったばっか、ちょっと刺激的で何か面白げなAVGやってみたいぜ、という中高生なら楽しめるかも。
それ以上の年齢になってしまうと、とてもこの恥ずかしいモラトリアムっぷりが耐えられないと思うので。

逆転裁判

率直に言おう。携帯ゲーム機ナメてました。本当にごめんなさい。
常日頃からレビューで、「ボリュームやCGがすべてじゃない」と言っていたくせに、いざとなったら自分がそこに囚われていたことを猛省。
まったくもって、ゲームとは「ボリュームやCGがすべてじゃない」のだ。

この、240×160のサイズをものともしないゲーム本来の楽しさは、他のコンシューマー機を凌駕してなお余りある。
美麗な3DCGじゃなくても、丁寧に細部まで描きこまれたドットグラフィックはとてもきれいで見やすく、センスの良さを感じさせるし、キャラ立ちでは定評のあるカプコンらしい、遊び心あふれるデザインも見事。
だが、何より一番驚いたのは、本来なら堅苦しく、日本では馴染みも人気も薄い法廷ミステリの要素にゲーム性を見出したこと。
当然、実際の法廷とはかけ離れた、かなり無茶苦茶なデフォルメを利かせてあるのだが、物語の骨子が実にしっかりしているため、きちんとミステリとして成立している。その辺の三流ミステリなど足元にも及ばない。
よく考えたら、勝ち負けがはっきりする裁判というのはゲームとしてはもってこいの題材なわけで、ディレクターの巧舟氏のアイディアに脱帽。

ところで、携帯ゲーム機のAVGが必ず直面する問題というものがある。
それは、一度に表示される文章量にはかなり厳しい制約があるということだ。
PCのモニタやTV画面に映す各ゲーム機とは違い、画面の大きさそのものがまず小さいのだから当然のハンデなのだが、今作はそれにもかなり気を使って書かれているようで、一度にウインドウに表示される文章は無理のない記述で非常に読みやすい。
かといって全然余裕のないガチガチっぷりでもなく、キャラの性格がよく分かるような掛け合いや、ちょっと笑える記述なんかも用意してあり、事件そのものは陰惨でも、後味が悪くならないように腐心しているのが分かる。
こういう、クリエイターの細やかな気配りとやる気が見える作品というのはだいたい良作、というのが持論なのだが、まさにそれにぴったり当てはまった。
第1話~第4話までに分けられた方式は、「空き時間に少しずつちょこちょこプレイする」というプラットフォームの特性をよく生かしているし、それぞれの話のテイストを少しずつ違えることで、飽きたり、ダレたりするのを防いでいる。
また、全話を通してようやく明らかになる伏線もあり、最終話を終えたあとの充実感は、良作の連作短編集を読んだときの幸福感に匹敵する。

肝心の裁判モードはまさにゲームとしての本領発揮だ。おかしいと思った証言に自分でツッコミ、証拠を提示するなんてこと、映画や本ではできないのだから。
それによって証言者が慌てふためき、または反論されて追いつめられる様は、かなりの知的興奮とスリルが味わえる。
時間がくれば、またはページをめくれば犯人が分かるメディアと違って、自力で解き明かさないと事件は永遠に謎のまま。
このインタラクティブ性こそがゲームの楽しさなのだから。
その、「異議あり!」の爽快感というのは、これまでの推理ゲームにはない楽しさで、ゲームとはやはりアイディア勝負なのだな、と思った。
後に大人気のシリーズとなるのも当然と思われる秀作。未プレイの方はぜひ。

機神飛翔デモンベイン

このゲームは全年齢対象ですが、作品世界がリンクしている前作が18禁のため、レビューはあえて18禁コーナーに記載しました。
こちらからどうぞ。

CLANNAD

このゲームは全年齢対象ですが、18禁で名高いブランドの作品のため、そちらに分類されることが多いのが実情です。
そのため、レビューはあえて18禁コーナーに記載しました。こちらからどうぞ。

美食戦隊 薔薇野郎

「ぐるめせんたい ばらやろう」と読む。「びしょく」ではないのでそこんとこよろしく。

……素薔薇しい。

ゲーム自体は、「ファイナルファイト」タイプのオーソドックスな横スクロール格闘アクション。
だが、そのゲームセンスとステキなシステムは、クソゲーとは単純に言い切れない、不気味な雰囲気を醸し出している。
これは究極レベルのバカゲーだ。

まずプレイキャラを選択できるのだが、その彼らの名前が、

  • 「爆発男爵ぼんじゅーる」……兄貴。超兄貴。

  • 「爆発貴婦人まどもあぜる」…女王様。

  • 「大爆獣とれびあ~ん」………美形だが声が変。
  • うああああ、何て悩ましいんだ。頭痛が痛い(※1)。
    彼ら薔薇野郎にはそれぞれ好みの食材があり、それを得るために敵キャラを多彩なアクションで倒しつつ進んでいく。
    さらに、「ポージング」(ボディービルでよくやるアレ)で敵の攻撃をかわせたり、敵の倒し方によって得られる食材が変わったり、と戦闘システムも相当奮っている。

    ……素薔薇しい

    そして、このゲームの最もイッちゃってる要素が、「ライフアップグルメシステム」
    道中、敵を倒すたびに奴らは何かしら食材を落とすのだが、まずはそれらを拾い集める。
    このとき、ほんのドット単位で体力が回復する。が、あまりにも目に見えなさすぎなほど少ししか回復しない。
    さて、面をクリアした際の「ディナータイム」では「サイバーシェフ」が現れ、彼に任意の食材を二つ渡すことになる。
    それを調理してもらい、出来上がった料理を食べてパワーアップ&体力回復……するのだが。

    パワーダウンもしちゃうんだよ。これが。

    プレイキャラの好みの食材を使えば、かなりのパワーアップが期待できるが、それをうっかりしくじると大変なことが待ち受けている。
    以下、危険な食材の掛け合わせ例。

  • アイス+米=アイスクリーム丼

  • 納豆+パン=納豆パン

  • きのこ+きのこ=毒きのこ(究極の取り合わせ。次の面に突入と同時に即死)
  • 素薔薇しいvv

    この、ハラハラドキドキ腹下し確定な、バカゲーを狙った挙げ句にそのはるか上空を行く卓越したセンス。
    残機や1UPすらない、男気溢れるシステム。
    コンティニューはあるが、難易度を「アツい」にすると、それすら使えなくなってしまう。
    同封のアンケートハガキには、購入の動機欄に、「間違ったから」というステキ回答が用意されている。

    素薔薇しいvvv

    念のため申し添えると、このゲーム、バランスはわりと良く、操作も軽快で難が少ない。
    アクション要素は驚くほどまとも。というより、秀逸なくらいに多彩
    グラフィックも緻密だし、群を抜いて狂ったこのコンセプトを除けば、かなり遊べる秀作として名を残していたかもしれない。

    いろんな意味で無駄にすごすぎるこのゲーム。
    あまりの素薔薇しさに、近年、「ユーズドゲームズ」誌で取り上げられたので、知っている人も多いかも。
    噂では、コレを開発したチーム全員が責任をとって退職した、って聞いたんですが本当ですか?

    さぁ、アナタも今すぐ中古屋でソフトをゲット!
    そして共に誉め称えましょう。

    素薔薇しい! と。


    (※1)よくある日本語の間違った使い方例。
    だが、2001年最大の問題作「リアル鬼ごっこ」の中で、作者は「小説家」という言葉を生業とする職業でありながら、平然と作中でこの表現を用いた。他にも「疲労の余り疲労困憊している」とかステキ表現が満載なので、絶対に金を出して読んではいけない。 

    高機動幻想ガンパレード・マーチ

    宣伝費と評価がみごとに反比例した驚異のゲーム。
    噂に聞く限りでは、何とこのゲーム、宣伝費がゼロだったらしいです。マジで。
    昨今、メディアの宣伝効果無くしては売れるはずもないゲーム業界、それでもこのゲームの評価がやたらに高いのは、その斬新さと異常なまでに綿密な世界設定が他の追従を許さないから。
    実際、私が今年(2001)クリアしたゲームの中で、間違いなくベスト1。久しぶりに2周以上クリアした。
    (最近のゲームはやたらに長くて、2周目をプレイしているヒマがない)

    そして得られたのは、
    「ファーストマーチで563機撃破。当然Sランククリア
    というバカみたいな結果。
    2周目は、
    「舞プレイで327機撃破。当然Sランククリア
    というアホみたいな結果。

    ちなみに、2周目の撃破数が少ないのは、5月10日まで粘らずに、絢爛舞踏章を取った時点で最終戦を起こしたから。
    粘ればたぶん600機以上はいけたと思う。<やりすぎ
    ……時々、自分が怖くなります。
    まあ、世の中には1000機撃墜、というまさに決戦存在な方もいらっしゃるようですし。すげえよ、マジで。

    とまあ、現在のクソ忙しい生活のプライベート部分をほとんど費やし、もののみごとにやり込んでしまうほどドツボにはまったこのゲームなのだが、何せ、ジャンル分け不能なゲームなので、「どんなゲーム?」と聞かれるとめちゃめちゃツライ。
    一応、「学園もの」プラス「SLG」とでも言うべきなんだろうか。


    50年前に突如現れた人類の天敵「幻獣」。
    人類は存続のために天敵と戦うことを余儀なくされる。
    1997年、幻獣と戦い続ける人類は、劣勢のあまりユーラシアから撤退。幻獣軍は九州西岸から日本へ上陸。
    事態を憂えた日本国首脳部は、1999年にふたつの法案を可決し、起死回生をはからんとする。

    幻獣の本州上陸を阻止するための拠点、熊本要塞の戦力増強。
    もうひとつは、14歳から17歳までの少年兵の強制召集であった。

    プレイヤーはこの少年兵の一人「速水厚志」。
    「人型戦車兵器・士魂号」のパイロットとして戦闘に参加することになる。


    というのが、はしょりまくったこのゲームの概要。
    実はめちゃくちゃ暗い上に、かなり切羽詰まった状況だったりする。

    ゲーム内容としては、とにかく何をしてもよいのだ。
    一応主軸となるストーリーはあるが、その中でどう生活するかはプレイヤーの自由。

    真面目に授業に出て同級生とラブラブな学園生活をエンジョイするもよし。
    戦闘に明け暮れて鬼神のような人生を送るもよし。
    世界の謎を解き明かすことに腐心してもよし。
    他のキャラをつけ回すストーカープレイに走るもよし。

    プレイヤーの勝手気ままなスタイルをすべて許容し、かつ破綻を見せない驚異のゲームシステム。

    何せ、普通のゲームだったら回避できないはずの戦闘パートですら、このゲームでは回避できる。
    (だから、SLGと断言できないのだが)
    一応、エンディングにランク付けはあるものの、実はそれは大した意味をなさないのではないか、とすら思う。
    Sランクを取って、初めて世界の謎を垣間見ることになるのだが。
    むしろ、このゲームをどう遊んだか、ということの方が、プレイヤーにとっては重要なのだ。
    だって、世界の謎を解くより、ストーカープレイの方が楽しい人だっているもんね。
    私はこの「世界の謎」って奴にどっぷりとハマった口であるのだが。

    何せ、シナリオの切れ味がすごい。
    セリフや展開が重い。舞台が戦時中であることをことあるごとに感じさせてくれる、非情でリアルな世界。
    これは、ゲームの中であるはずなのに、毎日が死と隣接しているはずの彼らに、それでも淡々と日々を過ごしている生活臭が感じられ、

    あまりにも日常的すぎて。
    あまりにも現実的すぎて。
    あまりにもありえそうで。

    その生々しさが、ふと恐くなる。
    それは、友人同士の会話の中でも如実に現れている。

    通常の人間では到達できないとされる、幻獣300機撃墜。
    これを、プレイヤーが操るキャラクターが成し遂げたときの同級生の反応はとても冷たい。
    普通のゲームでなら勇者として崇められ、誉められるべき場面であるのに、だ。
    同級生達は怯え、遠巻きにし、話しかけると敬語で答える。
    普通に考えるとそれはとても当たり前の反応なのだが、てっきり賞賛の言葉をもらえるとゲーム思考に慣らされてしまっていた頭では、思いもつかなかっただけにショックも大きかった。
    ちなみに、ゲーム中で最も私が印象深かったセリフ。

    「お前の選んだ道だ。気にするな。死を呼んで舞う美しい化け物よ。
                          人を守るために人でないものになったのだろう?」

    通常の人間にとって「勇者」とは、「人でない」異端者であり「恐れられるべき存在」であること。
    仮想世界の住人にそれを指摘されるとは本末転倒だが、こういう細部のセリフにまで神経が行き届いているこの作品、他にも思わず「真理かもしれん」と思ってしまうセリフが目白押しだったりする。
    さらに難解で壮大、かつ多重構造の設定がこの世界観を盛り上げる。

    ライトな人はライトなりに、深い人は深いなりに三者三様に遊べるゲーム。
    周回すればしただけ、新しい魅力と切り口が見えてきます。私も間もなく再プレイを始めるつもり。
    取っつきは悪いかも知れないが、ものすごい可能性を秘めているゲームであることは断言します。
    この私が、中古で4千円も出して買ったゲームだから間違いない。
    (注:私は中古で2千円以上のゲームはなるべく買わない主義。ケチとか言わないように)

    久遠の絆

    ゲーム仲間の友人’sから強力にプッシュされたゲーム。というわけで私もさっそく借りてプレイ。

    PS末期に出たAVGだが、シナリオが非常に練り込んである。
    はっきり言って、PSでよくぞここまでやった、と思う。画像も音楽も綺麗だし、スタッフの熱意を感じる。
    シナリオ上多少つじつまの合わないところもあるし、ネタ自体(転生とか陰陽道とか)は使い古されたものだ。
    が、その使い方が上手い。

    とにかく演出がいい。
    ヒロインを少人数(3人)に絞ることで、各人の微妙な心情の機微が深く掘り下げられているし、脇を固めるキャラたちにもきちんとスポットを当てることで、ありがちな使い捨てのシナリオになるのを防いでいる。
    それに、大筋は変わらないものの、選んだヒロインによって、シナリオががらりと変わってくる。
    これは膨大なシナリオの成果だ。

    コンシューマーでここまで泥沼の人間関係を展開していいものか、とも思うが、そこがまたいい。
    全編恋愛を機軸にしてはいるのものの、登場人物それぞれが「毒」を持っている。
    個人的には、「恋愛」って人間の「負」なる部分がかなりさらけ出されると思っているので、その点では非常にリアルだ。

    愛しい男を他人に渡したくないばかりに食事に毒を盛る桐子、弟の恋人に恋い焦がれ苦悩する晴明、コンプレックスと妹に対する想いから主人公に殺意を抱くようになる光栄、愛してはいけないはずの主人公を愛し、天の裁きを受けざるをえなくなった万葉等々、挙げればきりのない毒のある方々。
    おきれいな恋愛ゲーに飽きた方はぜひ。

    さて、このゲームの問題点について。
    シナリオがとにかく長い(再プレイがためらわれる)、誤字が多い、アクセスが遅い、戦闘がたるい、など。
    とにかくインターフェイスがまずい。これがシナリオのテンポを大幅に妨げている。
    いきなりゲームオーバーになる危険性もあるので常にセーブしておきたいところなのだが、いかんせんそのセーブがのろいのだ。

    誤字に関しては、「納期に追われてたの?」と尋ねたくなるくらい多い。
    攘夷→譲位じゃ全然意味が違うだろ!
    「シネマティックノベル」と謳ってるんだから、校正ぐらいちゃんとやってくれ。

    あとは、平安編、現代編に対し、元禄編と幕末編が明らかに力不足
    輪廻を重ねた、という説得力を持たせたかったのだろうが、平安編で書ききった、複雑に絡み合う人間模様を他の時代で繰り返させるには、このシナリオでは説得力が足りなさすぎる。
    このため、章を重ねてしまうと感動が薄れるという弊害が起こる。
    もっと他の方法でそれを表現してほしかった。
    そうすれば、ここまで長大なシナリオにならずともすんだと思うのだが。
    (実際、元禄編と幕末編がとても好きだ、と言う声はあまり聞いたことがない)

    色々と問題はあるが、輪廻転生、悲恋、陰陽道、人間の妄執が好きな人はやってみて損はない。
    が、相当の時間を要することだけは覚悟しておくように。
    シナリオは良質、インターフェイスは悪質なゲームと言えよう。

    キャッスルエクセレント

    長年の苦闘の末、先日(2001/3/22)とうとう(妹が)クリアした超絶難易度のパズルゲーム。
    とにかくよく死ぬ。魔王に囚われた姫を助けるべく、単身救出に向かう王子、ってありがちな設定だが、その王子がこんなにひ弱でどうすんじゃい! と画面に向かってツッコミを入れたくなるほどよく死ぬ。

  • ブロックに押されて圧死

  • トゲに刺されて刺殺

  • 敵に当たって即死

  • 水に入って溺死
  • とそりゃあもう死に方の万国博覧会ができるんじゃないかと思えるほどだ。

    肝心のゲームバランスも鬼。基本的に6色の扉があって、それに対応する鍵を集めて王女の部屋までたどり着く、というシステムなのだが、まず用意されているのが全100面。
    しかも、ちょっとルートを間違えると即ハマリ。それ以上先に進めなくなる。

    100面あるうちから、2,3通りしかない正規ルートをまともに見つけられる人間が、一体世の中にどれほどいるとお考えですか?>制作者
    というわけで、ネットで攻略ルートとマップをダウンロードしてきてプレイ。
    さらに、実際のプレイヤーである妹を叱咤激励する意味も込めて、3千円分の寿司(もちろん回転)という豪華景品をつけた。
    (そうまでしてクリアしたかったのか?)

    ……ほぼ一週間後、憔悴しきった妹と私が見たのは、その労苦に対してあまりにも報われないショボいエンディングだった。

    ちなみにこのゲーム、コンフィグモードにはセーブがあるのに、なぜかうちのニューファミコンではセーブできなかったため、ほぼ一週間電源入りっぱなしでした。
    さらに、かなりいい所まで進んだ、と思ったら、掃除中の母がコードに引っかかって本体を落とし、もちろん止まってしまった、というお約束の呪われた出来事もありやがりました。
    マゾっ気がある人、人並み外れて根気と忍耐と暇があるという人、罰ゲームに何かいいものはないか、とお探しの人はぜひプレイを勧めます。

    消えたプリンセス

    友人Mが大好きなゲーム。
    先日、「今までやったゲームでベスト10をあげるとしたら?」と聞いたら、いきなりこのゲームの名が出てきてちょっとビビった。
    まあ、突然、「あ~『いっき』やりてえ~!」などと口走り、あまつさえすぐさま友人から借りてくるという、狂気の沙汰としか思えないことを平然とやってのけるMの話なので当然と言えば当然か。

    ゲーム自体はこの時代にしては斬新なAVG。が、操作性がイマイチ
    わりと頻繁にアクション要素も発生したので、これはちょっとつらかった。(あの迷路では死ぬほど迷った……)
    また、謎解きがわりとヘビー
    「十字路で○時~○時まで寝ると”神器”出現」(このゲームには時間の概念がある)なんて条件、どうやって分かれ、っちゅーんじゃい。
    Mと二人で、半泣きでクリアしたのも、今となってはいい思い出。(そうか?)
    この頃、「私が攻略本片手にナビ、Mが操作」というスタンスが確立されたような気が。

    色々と難はあるけど、わりとクセになる系のゲームかも。
    この頃、本体の調子が悪く、いつ止まるか分からなかったので、当時は泊まり込みでクリアしたような……(結局私もバカ)

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