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マイネリーベ 優美なる記憶

耽美とギャグは紙一重ということを身をもって教えてくれる怪作恋愛シミュレーション。
「ときメモGS」といい、どこまで私を笑わせると気が済むんだコナミ。

各キャラのシナリオは結構ヘビーな設定で、某ネオロマ系と違い、手放しでラブラブ全開という甘いエピソードは少ない。
世界情勢が不穏な時代を舞台としているので、どちらかというとこの先の別れや悲劇を予感させる切ないラブロマンス。
まさに耽美モード全開。
が、基本はそんなシリアス路線のはずなのに、何でモニター前で大爆笑する我々(私・M・妹)がいやがりますか?
ってくらい異常なテンションと演出がプレイヤーを襲います。

はっきり言って、ゲームの出来としては中の下。
元がGBAということもあるが、ほぼベタ移植らしく追加イベントも少ないし、普段はパラメータ上げと行きつけのデート先でお茶を濁すという、総じて単調で飽きやすい典型的な悪しき恋愛シミュレーション。

とにかくイベントのボリュームが少なすぎる。
キャラは狂ってるくらい立ってる上に、きちんとしたバックグラウンドストーリーを持っているのにも関わらず、年間通してのラブイベントが数回しかない。
PS2の容量を持ってしてもGBAと大差ないレベルなのは正直悲しすぎる。
とりあえず人気が出たから移植してみました、という雰囲気がバレバレ。

が、そんな不出来なゲームレベルを補う異常演出
皆、やたらとオーバーアクションでこれはミュージカルですか? と問いたくなることしばしば。
特に、拒絶するときの態度などは爆笑モノ。
全身全霊を込めて否定される勢いなので、凹みを通り越して笑うしかない。

そして、最大の目玉であるラブラブフィルター。(参考リンク→公式サイトある意味必見です)
親密度が高くなるに従ってキャラから不気味に溢れ出てくる虹色オーラ
最高段階では声にエコーまでかかり、「キラキラ」と効果音まで入る始末。
これでまったく笑わずに、純粋にラヴを追求できる人間がいたら見てみたい。
このバカさ加減は世界レベルだ。

声優陣は異常に豪華で、声フェチの妹がキャストを見るなり購入を決めたくらいなのだが、ゲームとしての見所(聞き所?)はそれくらいか。
由貴香織里氏の手による美麗なお耽美キャラがお目当てか、声優マニアでもない限り必要のない一本。
あ、妄想の余地はやたらめったらあります。
補完されてないエピソードが山ほどあるので、煮るなり焼くなりご自由に、という状態。
まさに腐女子のワンダーランドがここに。

……しかしこんなバカゲーでも、CSで放送されたアニメは意外にも出来が良かったのよ。笑い死ぬかと思ったが。

御神楽少女探偵団

時は大正、帝都の名探偵と謳われる主人公の下、乙女達が果敢に猟奇事件に挑む――と、概要だけ聞くと、やたらに軟派な雰囲気が漂うこのゲーム、実はバリバリ硬派な本格推理AVGだったりする。
本格の定義というのはミステリファンの間では尽きない論題なのだが、ここではまあ割愛する。
かなり私的に乱暴に訳すと、

謎が成立する状況(トリック)を提示し、それに論理的な決着(ロジック)をつける」

ってのが絶対条件なのだ。
(ああ、ミステリファンの激怒する声が聞こえる……だから怒るなって)

実はこれが意外と曲者で、謎が困難であればあるほど読者は引き込まれるが、その解決がナンセンスであれば急激に怒りが増す、という諸刃の剣なのだ。
だから、推理ゲーというのはかなり危険性の高い代物なのだが、このゲームに関してはその心配は杞憂に終わった。

とにかく、推理部分がものすごく練られている。
状況付けも見事だし、最後に颯爽と探偵が現れて謎を解決するカタルシスも計算されている。
何より、「推理トリガー」というシステムがいい。

これは、調査対象が現在の推理に有効に働く、と思ったポイントでボタンを押すと、正解の場合は何点か溜まり、それが規定の点数になると解決編へ進めるという仕組みなのだが、回数制限を設けることでゲーム中の緊張感を高め、自分で推理している、という感覚を味わわせてくれる。
この辺で、コマンド総当たり方式の推理ゲーとは盛り上がりが断然違ってくる。

実際、このポイントにはミスリードもかなりあり、その取捨選択をする手応えはなかなかのものだ。
逆に、ミステリ部分が特化しているため、キャラ立てにはあまり力が入ってないような気すらさせられる。
また、事件は解決するが、後にはやりきれない思いが残る、という本格必須のカタストロフィを感じさせるシナリオもある。

登場人物が軟派な設定であるため、誤解されがちだけど、ミステリ好きの人はやってみる価値はあり。
ただ一つ苦言。
続編作るんだったら、最初っからそう言ってくれ。ラストのシナリオが前編だけってのは蛇の生殺しです。
そして続編、どこにも売ってないよ……(涙)

マリオブラザーズ

「隣りに座った奴とといつ喧嘩が始まってもおかしくない、刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか」
なゲーム。ゲーム開始と同時に、ステージ中央のPOWブロックを消すのは当たり前。
傍目からは仲良くゲームをやっているように見えても、モニターの中では熾烈な殺し合いが行われている。

マジカルチェイス

実に驚異的な、ファンタジックな世界観の隠れた名作STG
私がSTG? と思う諸氏もいるかもしれないが、たまにはそういうことだってあるのです。
実際、私はシューティングはアクションよりもド下手クソで、クリアできるのはPCエンジン版R-TYPEI(容量の関係で4面までしか収録されていない)か、FCの「スターソルジャー」くらいであるというヘッポコぶり。
(だからシューターに対する憧れが強いのです)
それはそうと、このソフトは凄すぎる。

バックグラウンドを1枚しか持てないPCエンジンで、できるはずのない影付き多重スクロールを見せつけたり、
BGMと同期して出現する敵や、回転縮小、ラスタスクロールと高速スクロールを駆使した演出、
STGに不可欠の華やかなエフェクトを施しながらも処理落ちをまったく感じさせない画面、
SFCかと見まごうほど驚異的書き込みのグラフィックに、どう聞いても音源の限界を超えている素晴らしいサウンド、
と、当時、そのあまりの技術力の高さにソフト開発者間で噂になったらしい。

しかし、何よりも胸を打つのは、
当時、各サードパーティーがCD-ROM作品にシフトしていく中、あえてHuカードで作品を出す侠気、おまけに、コナミ参入第一弾であった鳴り物入りの新作「グラディウス」と発売日がかぶってしまい、さらに発売本数が少なかったもんだから、ユーザー間でほとんど話題に上らなかった運の悪さ。
そして、このソフトを最後に、発売元が潔く倒産してしまった悲劇性かもしれない。

が、そのあまりの出来ゆえ、ネットなんて普及してなかった当時でも口コミで評価は急上昇、当然ソフト価格が高騰、ファンの熱望も手伝って、PCエンジンFAN誌上で限定受注生産の通信販売が行われる等、ありとあらゆる意味でPCエンジン史上の伝説ソフトの名をほしいままにしている感が強い。
(状況が「メタルスレイダーグローリー」(※1)に酷似しているような気も……)

こういうのが歳を取っていて良かった、と思う(数少ない)瞬間かも。
当時、その「伝説」が作られていく様をリアルタイムで見てこられた恩恵を感じることができるので。

ゲームの方は、評価のご多分に漏れず素晴らしい出来。
ライフ性を導入したゲームシステムで、かわいらしいグラフィックをしておきながら意外と手強い難易度、だが要所要所に設けられたショップに立ち寄って、強力な武器を買ったり、ライフの補填をできたりするユーザビリティの高さ。

また、ありがたいことにコンティニュー回数が無限であり、私のようなヘタレゲーマーにはとても助かる。
もちろんハードシューターには、「アイテムを買わなければ高得点」等の制限も設けられており、やり込みがいのある絶妙のゲームバランスを誇っている。

ポップなキャラは見た目にも楽しげで、BGMのイントロ終了と同時に中ボス出現がしたり、と演出面にも凝っており、プレイしていてとても楽しいSTG。
万が一死んでしまっても、「もう一回! もう一回チャレンジしよう」と思わせる力がある。

万人が楽しい、実に優良なゲーム。
現在はPC版やGBC版が出ているので、一時期の高騰プレミアがついた時期よりはお手軽に体験できるかも。
本当は、このソフトがPCエンジンのHuカードで出た、ということに価値があるんだけどね。


(※1)FC末期の傑作AVG。近未来SF的世界観を持つ練られたストーリーと、目パチ口パク、サブウインドウの表情変化、ちらつきのないスプライト、とFCとは思えない美麗なグラフィックでカルト的人気を呼んだ。
が、これらの演出のため特殊チップを搭載し、発売元であるHAL研究所の社運をかけていたにも関わらず、膨大なデータを処理するためディスクシステム→ROMへの媒体変更があったり、開発期間が4年2ヶ月もの長期に及んだこともあり、その間に時代はSFCへシフトし、HAL研の資金難もあって出荷数が少なかった。
おかげさまでマニアの間ではプレミア化し、一時期中古価格3万円もの値が付いたらしい。
近年、ニンテンドウパワーで復刻し、事態は沈静化の方向へ向かっている。(たぶん……)
ちなみにHAL研はこのソフトの完成度が認められ、現在は任天堂傘下で頑張ってソフト作ってます。

ミシシッピー殺人事件

心の傷ゲーム。
実は意外にも運良くクソゲーにあまり当たったことのない私なのだが、これとの出会いは胸を張って言える。
未だかつてこんなヒドイゲームをプレイしたことがない。と。

このゲーム、予備知識なしに始めた者は、確実に最低二回はゲームオーバーになる。しかも、ゲーム開始数分後に。
(注:昔のゲームなので、当然セーブはできません

見た目はどってことないマップ移動式の普通のAVG。そして、AVGは色々な所に動き回って情報を集めるのが普通。
なら何で、

部屋のドアを開けた途端にナイフが飛んできて探偵死亡、
部屋に足を踏み入れたら落とし穴に落ちて探偵死亡、

という悪辣非道なトラップが仕掛けられているのですか。豪華客船なのに!

当時、このゲームをクリアする気力が失せ、果たしてエンディングにこぎつけた人はいるのだろうかと疑っていましたが。
……世の中はやはり広かった。ネット環境を手に入れてから、初めてかなりの数の人がクリアしていることを知りました。

私か? 私が悪いのか? 根性なしなのか!?(血の涙)

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