ドラゴンクエスト8~空と海と大地と呪われし姫君
う~~~~~ん。
90時間も遊んでおいて何を言うか、と言われても仕方ないのだが、やっぱコレ、昔のDQとは違いすぎるのですよ。
3Dになってしまったことがその一番の要因ではあるのだが、何というか手触りにおいて違いすぎるんだなぁ。
DQのシナリオというのは、子供から大人までプレイすることを前提にされているわりには意外とヘビーで、でも今まではそれをあまり「ざらつき」として気にせずにプレイできていたのだが、今作は「死んだ」「殺された」という表現が露骨すぎて、そこが旧作コンプリーターである私には気になって仕方がない。
これもすべて、「見せる」演出方法への切り替えによる弊害と言えるんじゃないだろうか。
ドット絵の2Dで表現されていた今までは、ユーザーの想像力に委ねるところが多く、それが良い具合にクッションになっていた部分もあるが、3D、ムービーといった演出で殺害シーンまでやってしまってはそのものズバリでショックが大きすぎる。
そりゃ私、普段は「死ね死ねGOGO」な話ばっかり読んでるし、救いのないシナリオや破滅的な物語も大好きだけど、ドラクエではあまり「嫌な思い」をしたくない、という身勝手な思い入れがあり。
今どき珍しいくらいに「勇者が世界を救い大団円、みんなハッピー」なRPGがやっぱりDQの基本だと思っているだけに、たとえ道中、演出やシナリオの都合上とはいえ7回もそんな思いを味わわなければいけない今作は進めるのが少し辛かった。
さらに序盤のゲームバランスがやや厳しめで、操作とバランスのフィーリングに慣れるまでイライラすること多数。
中盤、スキルを覚えて何とか戦術を駆使できるようになるまではレベルアップ作業が必須。
しかも、フィールドやダンジョンが広すぎて探索に時間がかかる上、その「飽き」をカバーするために世界各地に何の脈絡もなく宝箱が置いてあるのがかえって嘘くさすぎて、どうにも世界に入りこめないのだ。
おまけに、昼と夜とでは話やイベントが違ったりしてくるのに、その時間を調整するアイテムや魔法がない。
ユーザーはわざわざ宿屋で休むか、フィールドをぐるぐるするかしか方法がないのもマイナス。
こういう、本当に些細なユーザビリティがイマイチの仕上がりになっていて、最後まで高評価することができなかった。
もちろん、DQらしい良い点だってたくさんある。
凡百のRPGと比べたらバランスだってきちんとしてるし、数十時間を自然に費やしてしまうほどの魅力もある。
サブイベントも充実してるし、今作はカジノだってバカスカあたって小気味よい。
特定の装備には個別のグラフィックが用意されていたり、鳥山明デザインを違和感なく立体化したセンスや技量は確かな物だと思うけれど。
残念ながら、周回するほどのゲームではないというのが今回の結論。
買って損することはない。それは絶対だが、我が最良RPGのDQ3や、サルのように再プレイしたDQ5とは名前は同じだけど違うゲームなのだな、と痛感。
逆に、私のように「これはドラクエだ」という気構えを持たないでプレイできた方が楽しいかもしれないので、DQシリーズに触れるの初めて、という人には強くオススメできる。
何と言っても値段分、安定してるので。